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【2024年最新】DevSecOpsトレンド!AI導入とツール統合で開発者体験を進化させる3つの戦略

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ソフトウェア開発の現場は、今、大きな変革期を迎えています。DevOpsの進化はとどまることを知らず、AIや自動化が浸透する一方で、新たなセキュリティ脅威も生まれています。GitLabの最新レポートから、2024年のDevSecOpsトレンドを読み解き、100点満点の開発者体験を実現するためのヒントを探りましょう!

1. 2024年必須?AI導入でDevSecOpsを加速、開発ワークフローを効率化

AIは、一部の先進的な企業だけが使うものではなくなりました。GitLabの2024年調査によると、78%の組織が既にAIを導入、あるいは2年以内に導入予定と回答しています。2023年と比較して、AIを導入しないと表明する組織は激減しており、AIは、ソフトウェア開発の現場において、急速に「必須ツール」へと変化していることは明白です。

Is your organization using or planning to use AI in the software developemnt lifecycle?

AIは、DevSecOpsプロセス全体を効率化し、開発者の負担を軽減します。具体的な例として、下記のような活用が進んでいます。

  • コーディングの自動化: AIによるコード生成・提案は、開発者のコーディング速度を劇的に向上させます。例えば、GitHub CopilotのようなAI搭載コーディング支援ツールは、リアルタイムでコードの候補を提案し、開発者のタイピング量を減らし、バグの発生率を抑制する効果も期待できます。
  • コード品質の向上: AIは、潜在的なバグや脆弱性を自動的に検出し、コード品質の向上に貢献します。静的コード解析ツールにAIを組み込むことで、より高度なバグ検出が可能になるだけでなく、誤検知を減らすことで開発者の負担を軽減できます。
  • セキュリティ強化: AIは、セキュリティ脅威をリアルタイムで分析し、迅速な対応を可能にします。例えば、AIを搭載したセキュリティ情報イベント管理(SIEM)システムは、膨大なログデータを分析し、異常なアクティビティを検知することで、セキュリティインシデントへの迅速な対応を支援します。

AI導入のメリットは計り知れません。 しかし、導入には適切な計画と準備が必要です。組織は、AI導入に伴うリスクを理解し、従業員へのトレーニングやリソース提供を充実させることが重要です。倫理的な側面も考慮し、AIの判断を鵜呑みにせず、人間のチェック体制を構築するなど、バランスの取れた導入が求められます。

2. DevSecOpsにおけるツール統合で「コンテキストスイッチ」から開発者を解放!

DevOpsの導入により、自動化が進み、開発スピードは飛躍的に向上しました。しかし、その一方で、ツールチェーンの肥大化という新たな課題が浮上しています。GitLabの調査では、実に64%の回答者がツールチェーンの統合を望んでいることがわかりました。

複数のツールを併用する開発者は、ツール間の切り替え(コンテキストスイッチ)に多くの時間と労力を費やすことになります。これは、開発者の集中力を阻害し、生産性や創造性を低下させる大きな要因となります。

How many tools does your team use for software development?

ツールチェーンを統合し、シームレスな開発環境を実現することが、開発者体験を向上させる鍵となります。 具体的な方法としては、下記のようなアプローチが考えられます。

  • 単一プラットフォームへの集約: 開発に必要な全ての機能(バージョン管理、CI/CD、セキュリティテストなど)を備えた単一プラットフォームを導入することで、ツール間の切り替えを最小限に抑えることができます。これは、開発者の学習コスト削減にもつながります。
  • API連携の強化: 異なるツールをAPIで連携させることで、データの共有やワークフローの自動化を促進することができます。例えば、バージョン管理システムとCI/CDツールを連携させることで、コードの変更をトリガーに自動的にビルドやテストを実行することができます。

ツールチェーン統合は、開発者の生産性向上だけでなく、セキュリティ強化にも貢献します。 単一プラットフォームでセキュリティ対策を一元管理することで、セキュリティリスクを低減し、コンプライアンス遵守を容易にすることができます。また、セキュリティ情報を開発プロセス全体で共有することで、開発者自身のセキュリティ意識向上にもつながります。

3. 開発者ファーストのセキュリティで「全員参加型」のDevSecOps体制を構築

セキュリティは、DevOpsにおいても最重要課題の一つです。開発ライフサイクルの早期段階からセキュリティを組み込む「シフトレフト」は、もはや常識となりつつあります。GitLabの調査でも、多くの組織がシフトレフトに取り組んでいることが明らかになりました。

しかし、シフトレフトを成功させるためには、開発者ファーストのセキュリティ対策が不可欠です。 開発者にとって負担の少ないセキュリティツールやプロセスを導入し、セキュリティを意識せずに自然と対策できる環境を構築することが重要です。

セキュリティは、もはやセキュリティチームだけの責任ではありません。 開発者、運用担当者、そして経営層まで、組織全体でセキュリティ意識を共有し、「全員参加型」のセキュリティ体制を構築することが重要です。

具体的な取り組みとしては、下記のようなものが挙げられます。

  • セキュリティ教育の充実: 開発者向けに、最新のセキュリティ脅威や対策に関する教育プログラムを提供します。ハンズオン形式のワークショップやeラーニングなどを活用することで、より実践的なセキュリティ知識を習得できます。
  • セキュリティツールへの投資: 開発者が容易に使えるセキュリティツールを導入し、セキュリティチェックの自動化を推進します。IDEに統合されたセキュリティチェックツールや、CI/CDパイプラインに組み込まれた自動セキュリティテストツールなど、開発者の負担を最小限に抑えるツールを選ぶことが重要です。
  • オープンソースソフトウェアのセキュリティ対策: SBOMなどのツールを活用して、オープンソースソフトウェアのサプライチェーンセキュリティを強化します。SBOMは、ソフトウェアに含まれるコンポーネントを一覧化するもので、脆弱性のあるコンポーネントを早期に発見することができます。

セキュリティを開発プロセスに自然に組み込むことで、開発者は安心して開発に集中することができます。 セキュリティチームは、開発者と協力し、開発プロセスを阻害することなくセキュリティ対策を推進していくことが求められます。

シフトレフトに関連して、開発者の負担を軽減するためのシフトダウン」戦略に関する記事 も必読です。

まとめ: DevOpsの未来は明るい!

AI、ツールチェーン統合、開発者ファーストのセキュリティという3つのトレンドは、DevOpsの進化を加速させ、開発者体験を新たなステージへと導きます。組織は、これらのトレンドを積極的に取り入れ、開発者が最大限の能力を発揮できる環境を構築することで、ビジネスの成功を実現することができます。

DevOpsは、単なる技術的なアプローチではなく、組織文化や働き方を変革するムーブメントです。開発者、運用担当者、セキュリティ担当者、そして経営層まで、全てのステークホルダーが協力し、継続的な改善を追求することで、DevOpsは真価を発揮します。


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参考資料: